ASAKARA

〜人生は、朝の習慣で変わる〜

【レポート】生産性を高める職場の基礎代謝(著:白井旬)セミナー

10月26日(金)にenspaceさん主催の 全国縦断「職場の基礎代謝」3刷記念セミナー に参加してきました。

2018年4月10日発売の本【生産性を高める職場の基礎代謝~社員の「不」を解消し、能力を引き出すヒント】が大好評。

今回は、「職場の基礎代謝」の考案者である白井旬氏から、本の内容を中心に職場の「基礎代謝」を下げている原因の解説をいただき、「基礎代謝」を上げ、組織の生産性(パフォーマンス)を高める新しい考え方を短時間で学ぶことが出来ました。

本の内容以外に、実践事例や著者の豊富な経験談を数多く聞くことができ、あっという間の3時間をレポートさせていただきます。

セミナー概要

参加対象者

  • 働き方改革といわれても、いったい何から手をつければいいのか…」
  • 「なんで自分ばっかり、しんどい思いを…」
  • 「人手不足なのに、労働時間の短縮なんて…」
  • 「本当はもっと良い結果になるはずなのに…」
  • 「職場の社員育成が難しい…」
    と感じている方に、おすすめのセミナーでした。

セミナー受講メリット

  • 白井氏の書籍を持参した方は、無料で受講できる(通常3千円の受講料)
  • 書籍の要点を短時間で吸収できる
  • 書籍に記載していない、成功事例や失敗事例を学ぶことができる
  • 職場の課題意識を持っている参加者とつながることができる
  • ディスカッションや座学を通して、モヤモヤしていた気持ちがスーッと楽になる

上記以外にも、白井氏から書籍に「職場の基礎代謝之印」のご捺印をしていただくことができ、良い刺激にもなります。

私がセミナーに参加した目的

私がセミナーに参加した目的は、次の3点あります。

  1. enspaceのコミュニティマネージャの可野氏から「メンバーのモチベーションの上げ方や組織を活性化するための研究を沖縄県全土で行っている人財研究の第一人者が仙台に来る」と聞き、ぜひお話を伺いたいと思ったため。

  2. 「もっと生産性をあげたい」「個人だけで頑張らず、組織・会社として頑張れるような仕組みに変えたい」と思い、その解決のヒントを得たいと思ったため。

  3. 最近、刺激が足りないと感じていたため。

はじめに結論からいうと、3つの目的をすべて達成することができました。素晴らしい講師(白井氏)のおかげ、会場提供してくれたenspaceさんのおかげ、参加者のおかげです。どうもありがとうございました。

セミナーの雰囲気

東北最大級のシェアオフィス・コワーキングスペースenspaceさんの会場は環境が充実しており、集中してお話を伺うことが出来ました。

ろくろを回している講師の白井氏、大変わかりやすい発表でした。幼いときから、祖母にゆっくり話すようにしつけられたとのこと。ゆっくり解説して下さったおかげで、理解度もアップしました。

また、参加者同士でディスカッションも行い、刺激を得ることもできました。

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セミナーの講師

「生産性を高める職場の基礎代謝」の著者であり、「職場の基礎代謝Ⓡ」の考案者である白井旬氏が本セミナーの講師でした。

以下、当日いただいたプロフィールを引用させていただきます。

白井 旬(しらい じゅん)
「職場の基礎代謝Ⓡ」専門家
特定非営利活動法人沖縄人財クラスタ研究会 代表理事

流通科学大学卒業。大手旅行会社勤務後、転職したITコンサル企業で倒産を経験。その後、経済支援団体と地銀系シンクタンクを経て、2012年から現職。

現在は、慶應義塾大学大学院・特任教授の高橋俊介氏と連携し、沖縄県の「人材育成企業認証制度」「人材育成推進者養成講座」などを企画・運営する。

「職場の基礎代謝Ⓡ」の考え方をベースに、アンガーマネジメント、ドリームプラン・プレゼンテーション、レゴⓇシリアスプレイⓇメソッド、2030SDGSカードゲームなどを活用し、全国のべ1万人以上の人材育成研修や組織活性化支援に携わる。

出展:当日配布資料

白井氏は、いままで交通事故に4回あったとのこと。その中には、大手旅行会社勤務時代に、アメリ同時多発テロを経験。現場のビルでお客様と打ち合わせ予定でしたが、運良く回避。さらに競合他社がやらないことを行い、短期間で高い業績をあげた方。運も実力も兼ね備えた方です。

職場の基礎代謝とは

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「職場の基礎代謝Ⓡ」とは…?

人材育成や組織開発において、時代や価値観の変化に対応しアップデートされた新たなOS(オペレーティングシステム

沖縄発 そして 日本初

白井氏は、「沖縄県人材育成企業認証制度」の認証審査で企業を訪問していくなかで、とあることに気づきました。

それは、認証を取得する企業は、何をやっても「うまくいく」状態が長続きする。その一方で、認証を取得できない企業は、一時的には改善するものの、結局「元に戻ってしまう」という傾向があることでした。

また、認証を取得する企業には、「企業文化」や「組織風土」そして「コミュニケーション」の良し悪しとは異なる、共通の「何か」が存在するということを実感。

その「何か」は、生活習慣病予防のために偶然手にとった本『代謝を上げると健康になる』(著:鶴見隆史、マキノ出版)にあった「基礎代謝」でした。

これを企業に当てはめてみると、基礎代謝が高い」企業は、良い状態が連動して続き、「基礎代謝が低い」企業は、好ましくないことが連鎖して起こる

(詳細は、本書のP26-27を参照)

能力と実力の違い

さらに、能力はあっても、「基礎代謝」が下がると「人」も「職場」も実力(パフォーマンス)が低下するのではないか、と仮説をたて、医療・美容関係者等の約300名にヒアリングをした結果、次のように整理できたとのこと。

身体(人)の場合 企業(法人)の場合
血液の流れが悪くなる 情報や指示が末端まで届かなくなる
リンパの流れが悪くなる ミスなど悪い情報があがってこなくなる
汗をあまりかかなくなる 汗かく仕事(面倒なこと)をしなくなる
肌のハリ・ツヤがなくなる 社員に輝きがなくなり、採用力が低下する
太りやすく・疲れやすくなる 動くこと・新しいことに挑戦しなくなる
イライラすることが多くなる 外部・内部でトラブルが多くなってくる
結果:生活習慣病になりやすくなる 結果:大企業病になりやすくなる

 

能力とは、保有している」「実力とは、発揮している」と定義すると、労働生産性(パフォーマンス)を向上させるには、能力と実力の差を小さくすることが大切

例えば、能力はあるのに実力がでないケースを「ブルペンエース(本番に弱い)」といいます。これは、野球においてブルペンでは素晴らしいボールを投げるのに、実戦では良い球を投げることができない投手のこと。大企業病の方は、このケースが多いそうです。

人材獲得(採用)に求人や広告等のコストをかけるのも大切ですが、社内の既存社員を育成するコストや働きやすい環境に改善することが最優先で大切なこと。採用と育成の両輪が回らないといけない。上司が部下を育成するのは、約2割ぐらいと言われています。残りの8割は、新しい体験や仕事をさせることで、人は急激に育ちます

(詳細は、本書のP29を参照)

生産性(パフォーマンス)を上げるには

生産性の低下(職場の基礎代謝の低下)の原因を探す

はじめに、職場の基礎代謝の低下の原因を探すことで、生産性(パフォーマンス)の低下の本質をみつけることができます。

「人の場合:睡眠不足、運動不足、不規則な生活、不摂生がたたる、不安な出来事」

「企業の場合:不機嫌な上司、不明瞭な指示、同僚への不信、不公平な評価、将来への不安」

人も職場も「不」が積み重なることによって、「基礎代謝」が低下する。

「職場の基礎代謝」が低下すると、会社の実力(パフォーマンス)が低下する。

これを簡略化すると、次のような「能力×不○○=実力(パフォーマンス)低下」という公式にあてはまります。

①能力×不機嫌=実力低下 上司が常に不機嫌だと、部下が気軽に相談できず、行動が遅れ気味になる。あるいは、間違った行動をとり続けてしまい、ミスが拡大する。
②能力×不明瞭=実力低下 会社の方向性や判断基準、業務指示が不明瞭だと、社員が判断に迷い、行動に遅れが出る。内容の行き違いにより、やり直し(手戻り)などが発生してしまう。
③能力×不信感=実力低下 同僚同士が不信感を持ったままだと、疑心暗鬼となり、心の余裕がなくなる。協力・協働的から対抗・対立的な行動が目立つようになる。
④能力×不自然=実力低下 特定の人への過剰な負担だと、不自然な状態を放置したままだと、ムダ・ムラ・ムリが生じる。品質や信頼が低下し、売上・利益がダウンする。
⑤能力×不○○=実力低下 不一致、不信任、不十分、不理解、不案内、不自由など、職場の一つの「不」から、さまざまな「不」の連鎖が始まる。

(詳細は、本書のP43を参照)

会社・組織の生産性を上げる公式

「社員の能力」×「職場の基礎代謝」=会社の実力(組織の生産性)です。

職場の「不」を早急に探し、解消していくことが、生産性を上げるために必要。

身の回りの会社・組織で生産性が高いところほど、不○○は、出てこないと改めて気づきました。

「不」を解消し、パフォーマンスがアップした事例

某旅館

ある旅館は、年中無休で運営していましたが、火曜日と木曜日は、お客さまの数が少ない状況で、売上も低迷。

そこで、火曜日と水曜日に休暇を取れるように改善しました。すると、売上げがアップ。

休暇を取れるようになったことで、次の3点が変化したのです。

  1. リフレッシュができるようになり「不」を解消できるようになった

  2. 木曜日の午前は、お客さまが少ないため、定期的に社員研修ができるようになった

  3. お客さまに付加価値の提案、より良いサービス提供ができるようになり、顧客単価が1.4倍アップし、売上拡大につながった

 

出展:白井氏の実践事例(口頭)

その他に、旅館で有名なのが、星野リゾート

星野リゾートの事業再生においては、従業員の「不」を取り除くところからスタートします。また、顧客からのポジティブフィードバックを取りに行く努力をして、従業員を「ご機嫌」にする仕組みを確立。

大変参考になりました。

www.youtube.com

沖縄県の空港会社

沖縄の空港会社は、夜中のフライトが増えて人手不足の課題を抱えていました。そんな中、高校生を100人採用しました。

しかし、そのうち30人ぐらいが10月に辞表を出しました。

その理由は、「5月のゴールデンウィーク等で台風が発生する際、先輩に聞いても答えてくれない…。どのように対応すればよいのか不安だったため」と回答する方が多くいました。

その際、今辞めると周りの人が困ると思い、9月30日に辞める方が多くいました。

そこで、台風の翌日は、面談をするよう改善しました。

その改善により、不を潰すことができ、辞表が減りました。

出展:白井氏の実践事例(口頭)

【認証企業のメリット】ANA沖縄空港 株式会社 | 働きがいTV | 県内企業雇用環境改善支援事業 (3:33の動画あり)

ANA沖縄空港会社は、事あるごとに面談を行っています。

新入社員に担当の先輩社員が付きサポートする「エルダー制度」を導入。

その導入を「働きがいTV」で放送後、沖縄県内の大学生から問い合わせが増えた。ANAグループのブランド力の向上につながったと語るのは、人事部 人事課 照屋祐馬氏。

 

現在は、エルダー制度をメンター制度に名称を変更した。

新入社員をフォローする仕組みを更に推進している。

 

育成された新入社員は、成長し、今では先輩に気づき(アサーション)できるようになっている。

「不」の解消を顧客だけでなく職場にも展開した事例

セミナーを受講して、「自分たちにもできるのか?」といった不安感や「そんな簡単にいかないんじゃないの?」といった不信感が漂う時、以下の要点をおさえておくことで、研修会場の受講生個々人の「基礎代謝を高める」ことができます。(詳細は、本書のP43を参照)

要点
  • 多くの会社や組織は、世の中にある<不>を解消することで、成り立っている。
  • 役職者の皆さまは、きっと顧客の<不>を解消するのが得意なはず。
  • お客さまの<不>を見つける目を、ほんの少しだけ社内や部下に向けてみてほしい。

【認証企業のメリット】株式会社 中部自動車整備工場 | 働きがいTV | 県内企業雇用環境改善支援事業 (4:14の動画あり)

「成長」という言葉を意識している企業。

年間の目標→月の目標→週の目標→日々の課題にまで落とし込んで、今やることを明確にする「ランクアップノート」の活用やその成果を上司と定期的にチェックし話し合う「成長対話」がある。

番組の反響は、販売だけでなく地域のことを考えていろいろなこともやっているね、と多くの方に興味を持ってもらったのがうれしいと語るのは、アップガレージ沖縄店長の安里斎秀氏。


そこで、今までやってきたことが間違ってないと再認識できた。

ちょっとした一工夫(商品名やサービス名と同じように名称を考える)

  • 目標管理シート】という名前を【ランクアップ】という名称にしてみる。
  • 月次面談】という名前を【成長実感ミーティング】に変えてみる。

上記の変化により、管理や面談という言葉が持つ「ネガティブ」や「やらされ感」を払拭します

名前は、重要ですが、改めて実感しました。何事も目的を確認しながら、名称を変えてみることを考えるところからスタートするのがよいです。

懇親会にて

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懇親会では、いろいろと裏話を聞くこともでき、大変参考になりました。本当にすばらしい出会いに感謝。

まとめ

今回のセミナーに参加し、数多くのことを学ぶことができ、大変有意義な時間でした。

講師の白井氏、会場提供して下さったenspaceさん、参加者のみなさんのおかげです。

私が本セミナーに参加した目的であった「メンバーのモチベーションの上げ方や組織を活性化するコツ」「もっと生産性をあげるコツ」「刺激を得る」の3点はクリアすることができました。ありがとうございました。

今回学んだ内容をもとに、次の改善を行っていきたい。

  1. 「不○○」が出ないようにする。具体的には、管理や面談というネガティブな印象を持つような名称変更を行う。「ランクアップノート」や「成長実感ミーティング」のように言葉の開発(ネーミング)を行う

  2. 頻度を変えてみる。例えば、社内の面談を6ヶ月に1回30分ではなく、1ヶ月に1回5分に変更して、開催期間を短くして頻度を増やしてみる(会社の制度等の変更は、社長に相談予定)。

  3. 社外のお客さまに親切・丁寧に対応していることを社内でも対応できる文化をあたり前にする(不安や課題を持っているメンバーのフォローアップを行う)。

さらに、「職場の基礎代謝Ⓡ」を極めたい、学びたいと思いました。

もっと学びたい方は、以下の養成講座が開催予定とのこと。ぜひ、ご参加を検討してみては、いかがでしょうか。

【募集】第2期 職場の基礎代謝(R)改善ファシリテーター養成講座(東京)
2018年11月24日(土)10時00分~18時30分 & 11月25日(日)10時00分~16時30分


→参考書:生産性を高める職場の基礎代謝~社員の「不」を解消し、能力を引き出すヒント